こんにちは!
事業加速化コンサルタントの榑松です。
今週は9月からスタートした
経営戦略コンサル習得プロジェクトの
シーズン1最終回。
メンバーの実践シェアが楽しみです。
そのほかにも、
Team Coの総会や
クライアントの総会など
来年に向けた作戦会議の
時間が多いです。
【今日のテーマ】
いいコンサルタントとは。
いいコンサルタントって、
どんな人だと思いますか?
・専門性が高い?
・スピードが速い?
・寄り添ってくれる?
もちろんどれも大事。
それと同じくらい大切なことがあると思っていて。
今日は、そんな話。
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たとえばクライアントから
「理念策定をお願いしたい」
と言われたとします。嬉しいですね。
もしそのサービスを提供できるとして、
どんな対応をするのがいいのでしょうか?
・「わかりました、やりましょう」と言う
・他社事例を説明する
・進め方の説明をする、見積もりを出す
などでしょうか?
よく医者で例えるのですが、
患者が「盲腸です」と言ったとき、
医者はどのような対応をするか。
おそらく、というか絶対、
「わかりました、じゃあ切りますね」
とは言いません。
医者が行うのは以下のプロセスだからです。
1. 状態の診断(事実の把握)
2. 問題の特定(因果の整理)
3. 適切な処置の選択(優先度決定)
患者の要望はあくまで参考情報であり、
意思決定の根拠にはしません。
これはコンサルタントも
全く同じです。
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5年ほど前。
あるクライアントに、こう相談されました。
「この新規ビジネス、やりたいんだけどどう思う?」
正直、やめたほうが良いと思いました。
ただ、やりたい気持ちに水を差すのもどうかなと迷う。
私は言いました。
「申し訳ないですが、私は反対です」
翌日、そのクライアントに言われた言葉を
今でも覚えています。
「だから榑松さんは信頼できる。
今後も遠慮なく止めてください」
あの瞬間、確信しました。
挑戦を支えるとは、
Yesを売ることではない。
未来にとって間違っていれば、
Noを伝えることだ。と。
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先ほどのコンサル現場に
話を戻すと、
「理念策定をしてほしい」という依頼があったとしても、
現状の優先順位が理念策定ではない場合は多々あります。
だから、クライアントがどんなにやりたいと言っても、
即、やりましょうとはならない。
たとえ自分がそれを提供できるとしても、
あえて断るという選択肢も持った上での対応が大事。
短期的には収益になるかもしれませんが、
長期的に見れば「必要でないことをやる」ほうが
間違いなく信頼を失います。
だって成果が出ないんだから。
だからこそこう思う。
クライアントにとって
いま必要なことが何か。
これを考え続けることがとても大事。
これをせずに
単にいわれたことをやるだけならば、
作業屋・ノウハウ提供屋になってしまう。
Yesだけを売る仕事は、誰にでもできます。
でも、本当に価値を出すのは
クライアントの感情に寄り添いながら、
同時に未来を俯瞰できる人。
専門知識の価値が
相対的に下がる生成AIの時代に、
こういった姿勢が、
より求められていると思います。